「特変」結成編1-4「創造」
あらすじ
「ただ一つ云えるのは……この教室に入ってきたってことは――特変を破りに来た挑戦者って、俺らは認識して良いってことだ」スタジオメッセイのメイン作品『Δ』、「「特変」結成編」1章4節。訓舘嬰太の授業方針を管理職な謙一くんが決定することになってから一週間、その締め切り日が到達します。そこに、約一週間ぶりとなるお客(怒り爆発)も突入してくる中で、彼の放つ言葉とは――?
↓物語開始↓
真理学園の土曜日は、ちょっと特別である。
特別授業と取りあえず表現されている、半日プログラムが容易されているのだ。
90分授業×2の内容は、カリキュラムに規定された課目でなく……
受験向けの講座であったり、社会学習・生涯学習向けの講座だったりが開かれる。
例えば、大輪の大学統一一次入試対策講座をやっているその隣で運転免許講座が開かれてたりする。
内容によっては教室を飛び出し、何処へでも研修する。
希望が通るかは別問題だが、学生の要望で特別授業は組まれるのである。
ただ、土曜日もやはり彼らは例外扱いであった。
Stage: 特変教室

【謙一】
……結局来るのはあんただけか……

【訓舘】
どうもどうも
参考書の代わりに茶菓子を抱いて教室に入ってきた教師を見て深く、ふか~~くため息をつく謙一。
一週間はどうやら長く感じたようだった。

【訓舘】
お気づきのようですが、特変の土曜日については何も決められていません

【訓舘】
職員室の統一意見では、クラスで勝手にやっててくださいということです

【訓舘】
正確には大人しくしててくださいといったところでしょう。露骨なメタメッセージでした

【奏】
ぶっちゃけさ、もうソレなら集まんなくてもよかったんじゃとか思うんだけどさ

【謙一】
正論だなぁ
Kenichi
でも解散したら絶対「権力の横暴」とか非難されるんだろうなぁ。
Kenichi
お前らには分かるまい。自由という状態が苦痛を持ちうることなど。

【情】
……で

【情】
一週間経ったぞハゲ

【謙一】
ハゲてねえ
何にも用意されていない時間でも、やることはあった。
謙一が定めた猶予の一週間。その終わり……
すなわち、特変の授業方針を確定する判断を、今度こそ下す時が来たのである。
下すのは、勿論彼である。

【謙一】
何となくそうだろうなとは思ってたけど、一週間で分かるわけないわな

【志穂】
オイ

【謙一】
分かってる分かってる。これ以上時間かけたってあんま意味はない。
Kenichi
己の器で理解できないものを理解するのは非現実的なことだ。
その努力は一人で勝手にやればいい。一致団結して取り組むことではない。
Kenichi
学びは、創る行為。創るとは、切り拓いていく行為だ。
どう足掻いても視界は暗闇。その中を、切り拓いていくような思い。覚悟。
Kenichi
実のところ、それが不可避であるのは入学前の「準備」で理解していたのだから。

【謙一】
取りあえず、科目によってやり方を変えざるをえないのは自明だな。そこを確認しよう

【謙一】
訓舘先生とクロウス先生の担当科目は、放任主義ってことで俺たち自身が授業を創っていく必要がある

【情】
曖昧なまとめで済ますんじゃねえ

【謙一】
黙ってろ。具体的には、関心あること何でも良いからトピック案として持っとけ

【謙一】
話題さえあれば何とかやっていけるし、全く興味無いものを扱うよりはモチベ保てるだろ二邑牙

【奏】
うーん……まぁ、それなら

【謙一】
但しお前は暫く補習込みだ

【奏】
んがーーーーー飛び級って怖いーーー!!!

【謙一】
一方で、久瑠前先生やキャロさんの授業は講義型になりそうだ。寝てていいから問題起こすなよ

【謙一】
三枝先生と皆崎先生は、正直まだちょっと分からない。実技だからなぁ。これから定めていこう

【謙一】
てことで、まず考えていくべきは矢張り放任主義型なわけだ

【謙一】
幸いこのクラスには賢い奴が多いことが、一週間で判明した
Kenichi
それも、数値で表すものだけでなく、として学力が備わっている。二邑牙も案外柔軟な発想のできる子だ。この方針なら多分相性悪いってことはない。これを機にでもして、何とか勉強好きになってほしいなぁと勝手に思っている。
更に楽しむプロの佐伯が居るし、クロウス先生は知らんが訓舘先生が読書家なのも判明した。
Kenichi
俺たちが持つ引き出しは、暫く底を尽きない筈だ。

【謙一】
要は、お前らそれぞれが先生になる。学ぼうとするな。周りに教えてやれ

【奏】
胃もたれしてきそうだねー……

【沙綾】
まぁ、面倒臭い心を脇に置いて客観的に評価するとね、その方針は妥当だと思うわよ

【沙綾】
一般的にイメージされる授業――一斉講義型は聴講側全員の向上を目的としてるわけだけど

【沙綾】
その前提は、聴講側が同じ土台を持って、それに従うこと

【沙綾】
私たちはその前提から間違ってるわけだから、従来のやり方じゃまず崩壊することは目に見えている

【沙綾】
謙一くんの云うように、創造していくしかない。新しい枠に最も適応する形式もまた新しいものなのだから

【謙一】
おお……遠嶋がまともな助言を……!

【沙綾】
貸し一つね☆

【謙一】
畜生……! それさえ無ければ完璧なのに……!

【情】
その崩壊が目に見えている形式も事実上採用されているわけだが

【謙一】
まぁそれは仕方ねえだろ。いわば訓舘先生らの厚意で成り立つ方針だからな

【謙一】
先生がやるって云ったら基本は従うもんだ。寝てればいいんじゃないかなお前は

【情】
絶妙に落としどころを決めてきやがる

【謙一】
慣れてるのは否定できない
Kenichi
どうやら衒火も一応の納得をしてくれたらしい。

【謙一】
ということなんで、先生も俺らが話題にすることで関連した知識とかあったら是非紹介してくれればと

【訓舘】
承知しました。権力ある貴方がたの指示に従いますよ

【謙一】
変な云い方しないでください

【???】
全くだ!!!
バンッ――!!
前方扉が勢いよく開かれた。
それは約一週間前にも聴いたことのある効果音だった。
Kenichi
うわぁ嫌な予感ー……
Kenichi
てか既に嫌な光景が広がってる。

【教師】
馬鹿馬鹿しいぞ、訓舘ぇ――!!!

【訓舘】
おや?
現れたのは8人の男性教師だった。

【教師】
新規採用早々に銘乃翠の犬になりおって……! お前柔軟を通り越して貧弱だぞ!!

【訓舘】
私はそのように生きてきましたからねぇ

【謙一】
えっとー……この人たちは?

【訓舘】
先輩教師の方々ですよ。私と違って、意地でも学園長側には附かない同盟の

【謙一】
あ、やっぱそういう派閥あるんすね……
Kenichi
あの人は敵を作るタイプだ。
Kenichi
極論、周りの人がどうなろうとも気にしないタイプなんだろうな……

【教師】
そんな授業も認めん! 権力だと? 巫山戯るな、学生どもが!

【謙一】
ですよね!!!

【志穂】
寝返ろうとすんなリーダーゴラ

【謙一】
ですよね……

【訓舘】
そんなに私と彼らの方針が気にくわないのですか

【教師】
当たり前だ……教師とは、教え導く者――

【教師】
常に上位に立っていなくてはならない存在だ!!

【謙一】
(ピクッ)

【奏】
あれっ、何だろう……今教室が涼しくなったような気が……

【乃乃】
というか寒気しましたね

【譜已】
い……井澤先輩……?

【教師】
学生は、教師の云うことに従っていれば良いのだ! それが最効率なのだ! だというのに……

【教師】
特変! この当然の上下関係をも覆す存在! これを許す余地があるだろうか!!

【教師】
銘乃翠が職員室にも秘密のまま準備していたらしい特変制度……その内容を見た時は絶句した。ここまでやるか、と

【教師】
まさか本当にこんなことを実現するのかと……まさしく夢のように思っていた

【教師】
だが……現実だった! 現にお前たちは規則をねじ曲げた!!

【沙綾】
なるほど……この前の奇襲制の文面化が最高に気にくわなかったらしいわね

【奏】
そんなに大変な事態だったの、アレって……

【沙綾】
内容そのものよりも、私たちが直接関与して作った、ていうのがポイントね

【教師】
アレはまだ特変制度の範囲内だった……だが、制度によれば、学園の規則を、運営内容すらも、書き換える力を持つ

【教師】
あり得ないだろう!!? 未熟な者たちがそのような力を持つなど、危険以外の何物でない!!

【訓舘】
結局のところ、こんな大勢で先輩方は何をされに来たのですか?

【教師】
決まっているだろう? 「説得」だ

【教師】
今ならまだ、間に合うとな……井澤謙一

【教師】
特変を、解体しろ!!

【教師】
特変なんてやめてしまえ!!

【謙一】
……………………

【教師】
大方の噂ではお前は大悪党だが……一方で、実は常識的だ、特変に戸惑っている、という噂もある

【教師】
僅かな希望にすがる思いで、お前に一つ選択肢を設けてやることにした

【教師】
お前が持ってるその権力で、特変制度を潰せ

【教師】
そうすればお前たちは権力を失い、ただの一般学生になり下がる

【教師】
何よりも……学園の未来の破壊する、悪しき銘乃翠政権に決定的打撃を与えられる

【譜已】
…………

【沙綾】
権力危険とか云っておきながら思いっきり乱暴に使わせてるじゃない

【教師】
我々が監視している。いわば我々がその権力を操作しているようなものだ。だから問題無い

【教師】
大人が権力を振るうのは、当たり前の姿だろう?

【教師】
勿論、銘乃翠のような振るい方は論外だ。学園のことを、何も考えていない

【教師】
ただ自分のやりたいように、我々を玩具に見立てて壊し遊ぶ、見た目通りの低学年だ!!

【譜已】
ッ――

【奏】
オイごら……云わせておけば娘の前でよくもまぁ次々唾と正論飛ばしてくるじゃんか……

【奏】
せめて譜已ちゃんの居ないところで云えーーー!!!

【凪】
貴方それ同意してるのと一緒よ?

【教師】
子も子だ。母親の姿を見て、悲しくはならないのか……?

【教師】
少しは家族という責任感を抱いて欲しいものだ……親の自覚があるというなら、娘の言葉に少しは耳を傾けてくれよう?

【教師】
そこのところ、どうなのだ銘乃譜已?

【譜已】
……………………

【奏】
あ……ヤバい、烏丸パイセンこれガチだ……

【凪】
ベランダに連れて行きなさい

【奏】
譜已ちゃん、コッチ! 綺麗な空気で深呼吸しよ! ね!
奏が譜已を連れて窓際のバルコニーエリアへ姿を消した。

【教師】
逃げたか……矢張り親がアレなら子もそうなるか。周りを、責任を見ようともしない――

【凪】
見ようとしていないのは貴方がたも同じでしょう

【教師】
……!
教師たちに明確な反論をした最初の人間は烏丸凪だった。
それは烏丸凪を知る人にとっては意外な展開だった。

【凪】
そもそも、ついさっき貴方がたは「子どもは未熟」で「大人が教え導く」という旨を説いたわ

【凪】
だったら大人の話は大人の間で決着を付ければいいと思うのだけれど

【凪】
それができなくて、今子ども――あの人の娘に責任を擦り付けようとしたのならば……

【凪】
貴方がたが私たちを教え導く大人であると、どうして疑問も持たず肯定できるのかしら

【教師】
グッ……烏丸……!

【凪】
身分を弁えなさい。現実として今、銘乃政権の真理学園に在籍する貴方がたは、銘乃翠の権力下に居る

【凪】
つまり銘乃翠と隣接する権力を有する私たちは、貴方がたの格上なのだから

【凪】
慎まないのなら……それ相応の処置を、権力で行ってもいいのよ?

【志穂】
KOEEEEEE……!!

【沙綾】
さっすが烏丸さんね、特変反対派の癖に権力だけは戸惑いなく使う性根。親近感湧くわ

【志穂】
ていうか大人どもたじろいでるんだけど、どったの? さっきまでの勢いは?

【沙綾】
烏丸さん有名なのよ。真理学園ネットでは「漆黒高嶺花」とか呼ばれて恐れられてるの

【沙綾】
まぁぶっちゃけ、怖いのよ。衒火くんみたいに行為が目立つわけじゃなくて、存在が怖いというか

【乃乃】
試しに転た寝していたところに寝起きドッキリしかけたあの夜、もう二度とやるまいと誓いました

【志穂】
あー、私も逆らわないようにしとこー

【教師】
か、烏丸には今何も訊いていない……! 井澤謙一、結局どうなんだ!

【教師】
お前は、特変を解体したくないのか!!?

【教師】
黙ってないで、さっさと答えろ! 聞いているのか!?

【謙一】
聞いてますよ。皆が勝手にお喋りしてるから答える機会失ってたんでしょうが

【謙一】
ったく、どいつもこいつも勝手に進めやがって……頼むから俺にレールを見失わせないでくれ

【情】
レールなんてもんが俺たちにあると思ってんのか

【謙一】
グレーな問題だな。俺たちの場合、これも在るんじゃなくて創るしかないとは思う

【謙一】
その道筋をシミュレーションして俺の脳内に半透明のレールを浮かべてる。けどお前らがすぐ崩す

【謙一】
マジで他人のことを思いやってほしいもんだよ

【教師】
今は我々と会話をしているだろ!!

【謙一】
おっと、そうでした。すいません、俺脱線する癖があって
Kenichi
優柔不断で逸れに逸れて……無駄に守備率高いもんだから色々と拾ってしまう。ごっちゃごちゃになる。
それは最早何百回亜弥に注意されても直らない気がするから……取りあえずの対策として、
Kenichi
大事なとこだけはしっかり決断し示す、そういうことにした。
Kenichi
今がその時に値するのだろう――

【謙一】
あの人は何でもやりますよ。誰よりも自由を謳い、大切にしているようだから

【謙一】
先生がたは、この学園はあの人の玩具であると表現しました。中々痛快な表現、感服する思いですよ

【謙一】
まぁ俺はどっちかというと傀儡じゃないかと思いましたが

【教師】
何の話を――

【謙一】
傀儡が云うこと聞かなきゃ、それこそ捨てればいいだけの話でしょう

【謙一】
俺たち自身が学園長に反抗する姿勢を見せるなら、学園長も確実に手を打ってきますよ

【謙一】
つまり、あんまり意味ないんですよ。こんなところで学園長に反抗したって、ダメージは受けても学園長は倒れない

【謙一】
そしてまず、何があったのか事実確認をする。貴方がたの動きを知ることになる

【謙一】
貴方がたも……捨てられる

【教師】
な――

【謙一】
結局は烏丸の解釈に集約される。貴方がたがやっていることは、中途半端だ

【謙一】
もっとやり方は色々あったはずだ。それにタイミングだって……早すぎる

【謙一】
俺たちが学園長に無くてはならない要素として確立された存在になるには、もっと熟成が要る

【謙一】
今潰したところで、しかも俺たち自身が反旗を翻すという形式でやっても、軽い軽い
Kenichi
特変制度に懸ける思いは決して軽くないようだが……
Kenichi
まだ俺たちは影響力をそこまで持っていない。これは事実だ。
Kenichi
今仮に特変を撤廃したとしても、学園長が挫折するとはどうしても思えない。

【謙一】
ついでに云わせてもらうと、譜已ちゃんに八つ当たりするような人たちの云うことを聞きたくない

【謙一】
まだ付き合いも全然無いのにコレを云うのは未熟な証なんだろうが……それでも敢えて云いましょう

【謙一】
俺は貴方がたを尊敬しない

【教師】
ッ――!!

【謙一】
貴方がたに指示されて、あの人に牙剥こうなんて、俺はそんな無意味にリスキーな真似はしたくない

【謙一】
極めつけに、俺はあの人の傀儡であることのメリットを持つ

【謙一】
絶対譲れないメリットがある。以上のことから、俺は貴方がたの言葉では動かない

【教師】
学園のことより自分のことか――

【謙一】
その通り
Kenichi
断言してやろう。
俺は見知らぬ大勢、皆の為に自らを犠牲にしようなんて器じゃない。
俺は、妹の手を離さずにいることで手一杯だ。
Kenichi
だからそれだけは譲れない。
Kenichi
そんなボロボロの紙みたいな言葉で、この手を離せだと……?

【謙一】
貴方がたは子どもみたいなあの人の権力に泣かされてきてるんだろう

【謙一】
そしてその苛つきを、子どもである学生に「上の立場」として接することで発散してるんだろう

【謙一】
これも敢えて、云いましょう

【謙一】
アンタらにこの教室で教育を語る資格なんて無え

【謙一】
即刻立ち去れ

【教師】
き……貴様あぁあああああ!!!
その言葉を契機に、教師陣が一斉に扉を抜け、教室へ入ってくる。
それを契機に――
拳が飛んだ。

【教師】
ぐあぁあああっ――!?

【教師】
な――

【情】
……立ち去れって云われたのが理解できねえか?

【情】
ガキでも分かるぜ、たった4文字だぞオイ?

【教師】
て、衒火ぃいいい……!!?

【教師】
貴様、教師に――

【情】
話聞いてたのか? 俺たちは、テメエらより格上なんだよ

【情】
いい加減身分弁えろや……大人なんだろ? あ?

【沙綾】
何かもうどっちが悪者なんだか分かんなくなってきたわよねぇ

【謙一】
だな。ただ一つ云えるのは……この教室に入ってきたってことは――

【謙一】
特変を破りに来た挑戦者って、俺らは認識して良いってことだ

【謙一】
つまり、衒火の拳は法によって保護されている

【教師】
噂通り……お前も極悪人だったか井澤ぁああ!!!

【謙一】
悪人? 上等だ

【謙一】
正義面するよりは簡単ってもんだろ

【謙一】
ほら、指導してみろよ。本当に教え導く者だというなら、負けないだろ?

【謙一】
俺たち不良を更生してみろ

【教師】
云わせておけば……貴様らあぁああああ――!!!
それから十数分後。
Stage: 1F 柱廊下

【廿栗木】
……………………
半日授業が終わりお昼ご飯何にしようかディスカッションしながら階段を降りてきた学生たちが見たもの。
それは学生らがほぼ確実に通る1F出入り口付近に不自然に設置された狭い檻に閉じ込められた教員たちの姿だった。

【教師】
た、助けてくれ……いやでもあんま見るなぁ!?

【教師】
特変、特変にやられたんだぁ……!!
8人の大人が立って並べるほど檻は大きくなかった。
足場も確保できずギュウギュウ詰め。
幸か不幸か囲いの外に顔を向けられた者は必死に学生たちに助けを乞う。
その姿に対し、学生たちの反応は統一すればこんな感じだった。

【廿栗木】
うわぁ……