「特変」結成編0-8「俺たちが特変」

あらすじ

「絶望的なほどに、“変態”が集まったクラス。それが俺たち、特変だ」スタジオメッセイのメイン作品『Δ』、「「特変」結成編」0章8節(0章のラスト!)。特変8人目、すなわち最後の一人たる秋山志穂ちゃんの情報、更に特変制度という学園の奇抜で理不尽過ぎる新システムを翠学園長から直接聞く謙一くん。そして遂に新年度4月、真理学園入学式の場にて、謙一くんが率いる(羽目になった)特変が結集するのでしたーー

↓物語開始↓


Face_midori

【翠】

乃乃ちゃんから謙一くんの12カメショット届いたわ~。譜已ちゃんたちと6回ぐらいは見返しちゃったわ~👍


Face_kenichi

【謙一】

今すぐ廃棄しろ


Kenichi

てか譜已ちゃんにも見られてるのか……


Kenichi

どうしよう、次会った時に若干気まずいというか、表情見るのが辛い。


Face_midori

【翠】

さて、謙一くんはこれで7人のクラスメイトさんと顔を合わせたわけね~


再び冨士美テラスにて学園長と面会していた謙一。


その目的は云うまでも無く、特変である。


Face_kenichi

【謙一】

どいつもこいつも大変めんどくさそうなんですが


Face_midori

【翠】

でしょ~。良いわよねぇ、原石って感じで~


Face_kenichi

【謙一】

人の話聞いてますかね


Kenichi

一体何の原石なのやら。


Kenichi

……俺がそれを磨けと云われてるか。なんてルナティックな難易度なんだろうそれは。


Face_kenichi

【謙一】

取りあえず……コレであと一人か


Kenichi

せめて良識人がいいなぁ、とかどうせ叶わぬ願いを浮かべる諦め悪い俺。


Face_midori

【翠】

あー、それなんだけれどねぇ~


Face_kenichi

【謙一】

ん?


Face_midori

【翠】

連絡取れないのよ~最後の一人~


Face_kenichi

【謙一】

…………


Kenichi

連絡が取れない……?


Kenichi

えっと……
それ、どういう意味なんだろう。


Face_midori

【翠】

謙一くん同様にその子、連絡先が分かってないのよ~


Face_midori

【翠】

謙一くんの場合は色々工夫してコンタクトをとり続けることができたけど、そういうのもダメだったの~


Face_kenichi

【謙一】

はぁ……そうなんすか。てことは……


Face_midori

【翠】

そういうこと。折角ここまでやってくれたのにごめんね~


Face_midori

【翠】

8人目――秋山あきやま志穂しほちゃんだけは、4月になってからのお楽しみってことで許してね~


Kenichi

8人目も女の子か。俺と衒火だけだな男子。


Kenichi

……あれ? 何だろう。
どこかに違和感を見たような……


Face_kenichi

【謙一】

ま、いっか……じゃあこれでクラスメイトの下見ってのは終わったことになって、次はどうするんですか?


Face_midori

【翠】

私とマンツーマン、よ~☆


Face_kenichi

【謙一】

普通にミーティングと表現してください


Face_midori

【翠】

今日を含めて、私が時間を作れるのは7日。今日は兎も角、いずれも2時間くらいしか使えないわ~……


Face_midori

【翠】

通話ができたらもっと時間は確保できたかもしれないけど~


Face_kenichi

【謙一】

それは無理なんですみません


Face_midori

【翠】

分かってるわよ~。その分、しっかり附いてきてね~


Kenichi

完全に入社研修みたいな雰囲気だ。俺は一体どんな高校生活を送ることになるのだろう。
……まぁ、ろくなモノにならないだろうなとは、面子を知った今は思っちゃったりしてる。


Face_midori

【翠】

う~ん……何からスタートしましょう~。悩むわね~


Face_kenichi

【謙一】

学園長、多分既に時間してます


……謙一がここで教えられたことの一部は、4月――新年度入学式の場でも発表されることとなった。


timeskip

Stage: 真理学園 NYホール


Face_midori

【翠】

突然だけど、今年度から皆の青春を、剥奪しま~す☆


この一言から開始されて。


Face_noname

【学生】

「「「……………………は??」」」


Face_midori

【翠】

今年から、新しいクラスを導入することに、決定しました~。その名前は……取りあえず、「特変」とでも名付けておきまーす☆


Face_keji

【啓史】

取りあえずて


Face_midori

【翠】

表向きの正式名称は「特進選抜Aクラス」、この学校で特進なんて言葉を使うのはきっと初めてね~


Face_midori

【翠】

でも、別に学歴社会に適応しようってことじゃないのよ~


Face_midori

【翠】

その社会すら、支配してしまうくらいにストロングなクラスを作ることに決めたの~


Face_akitsu

【秋都】

し、支配……?


Face_mami

【廿栗木】

ふーん……ま、関係ねーなあたしには。あー眠い――


Face_midori

【翠】

因みに皆も、支配される側でーす☆


Face_noname

【noname】

【秋都&磨美】「「――はいっ!!?」」


flashback


Face_kenichi

【謙一】

支配?


Face_midori

【翠】

別に好き勝手に下級クラスを全裸で飼うような意味じゃないわよ~。安心してね~


Face_kenichi

【謙一】

何を安心できるんだろう


Face_midori

【翠】

だけどあなたたちは他の同級のクラスとは一線を画す位置にあるわ~。皆を低俗と見下してもいいぐらいにね~


Face_kenichi

【謙一】

そんな性格悪いんすか俺たち


Face_midori

【翠】

悪って、魅力的よね~


Face_kenichi

【謙一】

真理学園ってM教主義学校だったよな……


flashback_return


Face_midori

【翠】

2年生も、3年生も、先生方も、特変には頭を下げるのがきっといいわ~


Face_midori

【翠】

だ・か・ら、この学園は特変の為に在るといってももう過言じゃなくなるわ~、つまりあなたたちは――

goldFishDirt

flashback


Face_kenichi

【謙一】

ちょ、俺ら生徒でしょ、なのに運営に干渉していいんすか!?


Face_midori

【翠】

地域性復興が叫ばれる現代では、寧ろそういう下からの行政取り組みが推奨されさえするのよ☆


Face_kenichi

【謙一】

俺達しか取り組まないならあんまり意味ないと思いますけどその主張……


Face_midori

【翠】

そういう行政部分も、謙一くんはこれからいっぱい担うことになるのね~。頑張ってね👍


Face_kenichi

【謙一】

その他人事の親指やめてください


flashback_return


Face_midori

【翠】

あなたの学業も、あなたの部活動も、あなたの放課後も……あなたの青春のすべては、特変が管理できちゃうわ~


Face_noname

【学生】

な……何だよ、それ……


Face_noname

【学生】

どういうこと……!?


Face_midori

【翠】

あなたに、自由なんて無い。貧しく、果てには奴隷のように、特変に全てを献上しなさい?


flashback


Face_kenichi

【謙一】

献上制度……?


Face_midori

【翠】

悪者といったら、やっぱり人の物を奪うものでしょ~?


Face_midori

【翠】

だから、全ての学年全てのクラスは、週一で特変にみつぎ物をするの~強制的に


Face_kenichi

【謙一】

どんどん特変の印象が悪くなるなオイ……


Face_kenichi

【謙一】

一応聞いときますけど、貢ぎ物って何です? まさか金品じゃないですよね……?


Face_midori

【翠】

金品取られて激昂するのは大人よ~。青春の真っ只中にある少年少女には、お金よりも大切なものをたいてい持ってるわ~


Face_midori

【翠】

具体的には規定しないけど、要はソレを没収しましょうってわけ~


Face_kenichi

【謙一】

……週一で?


Face_midori

【翠】

毎週土曜日に、クラスから必ず一つ、つまり一人の大切なものを特変が奪い取るの


Face_midori

【翠】

そうすれば、皆……あなたたちを恨まずにはいられないでしょ~?


flashback_return


Face_midori

【翠】

ある人は、青春という自分の生活の座を


Face_kokona

【栞々菜】

――!


Face_midori

【翠】

ある人は、家族の絆を象徴する大切な指輪そのものを


Face_subaru

【昴】

ッ……!


Face_midori

【翠】

ある人は、生きる意味を具現する、自慢の武器さえも。人生を


Face_suzuko

【珠洲子】

…………


Face_midori

【翠】

週一で特変が、ぜーんぶかっさらっちゃうわ~☆ 一年経ったら普通に皆、一人一個は、何かを失って卒業しちゃうわよね~


Face_noname

【学生】

そんなッ、そんなこと、許されるのか!?


Face_noname

【学生】

巫山戯ふざけんな、何で俺らがそんなの受けなきゃいけねえんだ!


Face_midori

【翠】

……じゃあ、どうする?


flashback


Face_midori

【翠】

悪者は、倒そうってなるわよね~


Face_kenichi

【謙一】

あの……この、書類に書かれてる「特変破り」って、何すか……?


Face_midori

【翠】

金魚の糞が、認めたくない金魚を喰い殺す唯一の方法よ~。逆転劇っていうのも燃えるわよね~


Face_kenichi

【謙一】

糞にされる奴らと金魚にしたてられる俺らのことも考えてくださいよホントに……


Face_kenichi

【謙一】

凄く嫌な匂いがプンプンしてる制度名ですけど、コレで何が起きるんですか?


Face_midori

【翠】

下剋上よ~。自分の青春は――


flashback_return


Face_midori

【翠】

――自分で取り戻しましょうってことね


spotLight
Face_midori

【翠】

さて、そんな特変の……ご登場~、壇上に注目~


その場の全人間の前に立たされた、たった9人の少年少女。


Face_kenichi

【謙一】

巫山戯んな……あの母親ホントに巫山戯んな……


Kenichi

あおりすぎだろうが!!!


Face_so

【奏】

うわーヤッバイ何かえげつない汗が止まらない、コレも冷や汗の一種なのかな譜已ちゃん……!?


Face_fui

【譜已】

……………………………………


Face_so

【奏】

井澤パイセン、譜已ちゃんが心を失いかけてます


Face_kenichi

【謙一】

声を掛け続けてやれ親友……


Face_mikan

【美甘】

…………


Face_nagi

【凪】

……平穏が……


Face_saya

【沙綾】

あらら、もう笑っちゃうレベルで憎悪を向けられてるのだけれど、衒火くんはどういう心情でいるのかしら?


Face_joe

【情】

金魚の糞、上々な表現するじゃねえか。どいつもこいつも、汚え目でこの俺様を見やがる……邪魔だ


Face_saya

【沙綾】

はーい死刑確定、残念でした糞のみなさーん


Face_kenichi

【謙一】

加えて煽んなよ!? 君特変反対派でしょうが!


Face_saya

【沙綾】

それと同時に現実はさっさと受け止めちゃう主義でもあるから私


Face_nono

【乃乃】

……流石にコレだけの人数に対し一斉に嫌がらせは、無理がありますよ……


Face_kenichi

【謙一】

どこにドン引きしてんだよ!


彼らもまた、確実に学園長に振り回されている被害者。


しかし彼らが哀れまれる隙間は、先の学園長の可愛い煽りで全て埋められてしまった。


彼らは、悪である。


Face_kenichi

【謙一】

……ってかさ


Face_shiho

【裸マフラー】

…………


Face_kenichi

【謙一】

えと……取りあえず、入学おめでとう? 奨学生なれたっぽいな?


Face_shiho

【裸マフラー】

うっせーハゲ


Face_kenichi

【謙一】

ハゲてねえ! えっと……秋山志穂、でいいんだな?


Face_shiho

【志穂】

ソッチも、奨学生採用おめでとうハゲ野郎


Face_kenichi

【謙一】

ハゲてねえ。お陰様で長年の夢が叶いそうだよ……その代償も大きかったけど


Face_unknown

【れぼ】

ハゲ様、またお会いできて光栄です、ご入学おめでとうございます


Face_kenichi

【謙一】

ハゲてねえ。まぁ何だ、これからもよろしく。これからが、あればいいけどな……


Face_unknown

【れぼ】

といいますと?


Face_kenichi

【謙一】

少なくとも既に牙をいてる奴が数百人……組み手だろうが鬼ごっこだろうが、数的不利さがヤバいだろ


Face_unknown

【れぼ】

確かに奨学金なんて放っておけばよかったと後悔したくなる状況でございますね


Face_shiho

【志穂】

勝手に人の進路で後悔すんなし


Face_unknown

【れぼ】

志穂ちゃん、れぼ怖いです~☆ どうか乱暴にはしないでください、れぼは痛いの嫌いですので


Face_shiho

【志穂】

ぶっ壊れたらまた修理すりゃいーでしょーが


Face_unknown

【れぼ】

新学期も相変わらずナチュラルに鬼なご主人様ですハゲ様~


Face_kenichi

【謙一】

ハゲてねえ俺が壊すぞ。その会話、一体どういう意味――


Face_so

【奏】

てかパイセンさっきから誰と話して――ってうわぁ妖精!? しかも喋ってるぅ!?


Face_saya

【沙綾】

ちょっとちょっとー! それ売ったら何万?


Face_kenichi

【謙一】

……平和だなお前ら……


もうはち切れんとばかりの空気で、少年少女は割と自由に振る舞っていた。


その様子からも、場の空気がより一層ブラックになっていくのが謙一には分かった。


Face_yukina

【雪南】

とても入学式の雰囲気とは思えない殺伐っぷりだ。お疲れ謙一👍


Face_mera

【目羅】

殺伐っていうか殺意だねコレは。一体あの壇上の空気はどれほどのドM仕様になっているのか


Face_mami

【廿栗木】

帰りてえ……超帰りてえ、ハイパー帰りてえ……


Face_akitsu

【秋都】

け、謙一くん、ヤバいって! コレ絶対、ヤバいって……!?(ああでも、慌ててる謙一くんも蠱惑的だぁあああ……)


謙一含め、この後何が起きるか――それはある程度客観的に状況を見れる者なら容易に想像できた。


Face_midori

【翠】

この子たちが、あなたたちを支配する~――


Face_noname

【糞ども】

「「「くたばれえぇええええええええ――!!!!」」」


Face_midori

【翠】

――特変、よ☆


Face_kenichi

【謙一】

ぎゃあぁあああああああああああ!?!?


Kenichi

ご紹介あずかった瞬間コレである!
ホールに座ってた同級生、その中でも理不尽への不満がオーバーヒートした奴らが!
壇上に立つ俺達に向かって一斉に駆けてくる! 各々、“機能”か何かを表示して、俺達を潰そうと!
その数、確実に3桁は! 500は超えてるもはや壮観!
ってそんなこと思ってる暇ねえ! 早く何とか対処しないと――


Face_joe

【情】

くだらねえ――


Face_kenichi

【謙一】

……は?

dageki1

bakuhatsu

Face_noname

【学生】

「「「ぎゃぁあああああああ……!?!?」」」


Face_joe

【情】

力もねえのに、湧いて出てんじゃねえよ芥どもが


同じく壇上に立っていた筈の衒火情は、地を蹴ると同時、自分たちを見上げていた者たちの場所へ!
そして迫り来ていた先陣を、一振りの拳でぎ払った!


joe_battle
Face_joe

【情】

いや、「糞」だったか……?


Face_noname

【学生】

クッソ……!


Face_noname

【学生】

おい、衒火は相手にすんな! 取りあえず、他の奴を――


衒火情が危険なことは周知である。
だから下に突っ込んできた彼に怯み、別の方面を探すのは自然の発想に近い。
兎に角、特変と名乗るこの集団を蹴散らさなければ――怒り止まぬ者達は、再び壇上に視点を定める!


SoKino

Soshot1

Face_noname

【学生】

「「「――!?」」」


が――


到達にすら、及ばない。


Face_so

【奏】

この私の前で譜已ちゃんに近付こうなんて、譜已ちゃんの唾液並みに甘い!!

bulletfall

銃撃音が鳴り響くと同時に、次々と人が完全に比例して倒れていく!
表示された拳銃の弾が無くなれば即座に投げ捨て、ほぼ同時に次の拳銃が手に表示される。
圧巻の速度、止まぬ銃弾。
倒れる者もまた止まない――!


Face_kenichi

【謙一】

ちょ、お前らいきなり暴れすぎ――って何でお前譜已ちゃんの唾液の味なんて知ってんだよ!?


Face_fui

【譜已】

せ、せせ先輩今そんなの拾わないで――!?


Face_saya

【沙綾】

井澤くーん、それでも壇上にそろそろ軍勢上がってきそうよー


Face_kenichi

【謙一】

ッヤベ、譜已ちゃんに気を取られ過ぎた――

dageki3ayaemo

Face_noname

【学生】

グァッ――!?


Face_noname

【学生】

ギャブッ――!


奇跡的に魔王と銃弾を避けて辿り着いた者に待っていたのは――


Face_mikan

【美甘】

これ以上……入ってくるな――!


Mikan

ウチの境界に――!

dageki2 (2)

鍛えられた筋肉がずっしり詰められた、弾丸にも劣らぬ打撃!
爆発が叩き込まれるような衝撃に、顔が、腹が、歪み砕かれる!


Face_nagi

【凪】

……足が痺れたわ


500超えの反旗に対し、たった9人の少年少女は、事実上もっと少数で以て対抗していた。
否、返り討ちにしていた。


それに驚く様子もなく、立っていただけなのに突然足が痺れて、其処ら辺にたたまれていたパイプ椅子に座る凪。


Face_kenichi

【謙一】

こ、こいつら――


Face_saya

【沙綾】

あら、烏丸さんそのパイプ椅子どこにあったの?


Face_nagi

【凪】

あそこ


Face_saya

【沙綾】

あったあった、どうも~


飽きた沙綾も座ってのんびりしだした。


Face_kenichi

【謙一】

ちょ、君まで、何してんの!?


Face_saya

【沙綾】

井澤くんも座ったら? どうせやることないでしょ?


Face_kenichi

【謙一】

いや、俺かなりリアクションで忙しいんだけど……てか烏丸も滅茶苦茶めちゃくちゃ肝据わってんなオイ!


Face_nagi

【凪】

云ったはずだけど。私は兎角とかく平穏であればいいと


Face_kenichi

【謙一】

だからってこの状況で己の平穏保つって凄えよ! 遠嶋も見るからに焦ってないし……


Face_saya

【沙綾】

まぁ私たちは既に真理学園および暴れてる新クラスメイト達を知ってるからねぇ


Face_saya

【沙綾】

どっちが勝つかなんて予想するのに10秒かからないわよー


Face_nagi

【凪】

……譜已。あなたも座っていなさい。見回していても無意味だし疲れるだけ


Face_fui

【譜已】

あ……は、はい……


Face_kenichi

【謙一】

…………


Kenichi

9人中3人がくつろぎだした……。


Kenichi

そ、そうだ、秋山は――?

dageki

Face_shiho

【志穂】

おらぁ、もっと気張れー、そんなのじゃ近々くるロボット文明に呑み込まれんぞー


堀田美甘同様に、壇上に辿り着く者を片っ端から蹴り飛ばしていた。
その威力は美甘には及ばないものの、目にも留まらぬと云うに相応しい速度で次々と攻撃が繰り出されていた。
身体が全く流れを止めない。上下左右、縦横無尽に身体を回転させて、遠心力を付け且つ直線的に蹴りを放つ。
全く外部へ漏れることを許されなかったエネルギーがそのまま被害者の身体に叩き込まれるのである!


Face_noname

【学生】

「「「ぐはぁ……」」」


Face_kenichi

【謙一】

…………


Face_saya

【沙綾】

あの女子は知らないけど……心配は要らなそうねぇ


Face_unknown

【れぼ】

志穂ちゃんッ痛い、また、また壊れる! 羽もげる!!


Face_shiho

【志穂】

だったらスカートから出ときゃよかったろーが、学習しろってのー


Face_unknown

【れぼ】

それやったら志穂ちゃんの蹴りに巻き込まれたのを学習してるんですー! ついでに外寒いのも知ってるんですー!


Face_shiho

【志穂】

我がままな電子カードめ


Kenichi

……おいおい……


Kenichi

アイツ、全然表情変えないで一体何連続でバク転して……てかアレはバク転なのか? 人間なのかアイツは?
同じ人間と思えないくらいに、まさに縦横無尽。
“機能”を使わず体術だけで、歳の違わない奴らを蹂躙じゅうりんして――


Face_nono

【乃乃】

道場破りに失敗した挑戦者は、ただじゃ帰れないんですよ?


Face_noname

【学生】

「「「ぎゃあぁああああああああああああああ――!!!??」」」


Face_kenichi

【謙一】

…………


壇上でもっと蹂躙している女子を視界に入れもっと言葉を失う謙一。


Face_nono

【乃乃】

ふふ、いいですねぇ……法が味方につくというのが、これほどに頼もしいとは


Face_nono

【乃乃】

この先特変破りを仕掛けさせて返り討ちにすれば、私は合法的に嫌がらせを実行できるのですね


そう興奮気味に感動を漏らしながら乃乃は、志穂や美甘によって量産されていく被害者のズボンやスカートの中に********を入れて********していた。


Face_noname

【学生】

「「「ぎゃあぁああああああqあwせdrftgyふじこlp;@――!!!???」」」


Face_kenichi

【謙一】

おいぃいいいいいい止めてさしあげろよ――!!?


Face_kenichi

【謙一】

流石にソレは同じ人類として同情してしまうレベルだぞおい!?


Face_nono

【乃乃】

何故ですか、この自由主義社会で競争に敗北するということは人類というラベルすら剥奪されても仕方ないことですよ?


Face_kenichi

【謙一】

お前ホントに人類……?


Kenichi

てかどうしてこんな核弾頭になるまで学園は放置してたんだ……!


Kenichi

……………………。


Kenichi

どうにもできなかったからか!! 納得!!


どうにもならなかったのは佐伯乃乃のみにあらず。
端的には、この8人がそのレベルであると学園長によって認められ……
この8人を管理する者として井澤謙一は選ばれた。
それが一体どれだけ重大なことなのかを、この場でやっと自らに落とし込めた感覚を、謙一は手に入れていた。


Face_kenichi

【謙一】

マジ、かよ……


Kenichi

マジかよ……俺……


Kenichi

こいつらとマジで3年間付き合うの!?


Kenichi

個人個人と会ってみた時点で怖い思いはしてたけど、いざ集結してみたらとんでもない化学反応起こしたよ!


Kenichi

もっと遙かに、絶望的なほどに厄介じゃないの!!


flashback


Face_kenichi

【謙一】

そういや、学園長……一つ根本的なもの気になってたんですけど


Face_midori

【翠】

あら~何かしら~? 譜已ちゃんのスリーサイズは自分で調べてね~☆


Kenichi

調べねえよ。
てか止めろよ母親。


Face_kenichi

【謙一】

何でこのクラスの名前って、「特変」なんですか?


Face_midori

【翠】

あら~? ……そういえば、テキトウにそう呼んでただけなのに、いつの間にか制度としても正式に組み込んじゃってたわね~


Face_kenichi

【謙一】

テキトウかよ


Kenichi

特進選抜Aクラスと、最低限外面を取り繕う為のラベルは用意されてるわけだが……
「変」って何だろう。


Face_midori

【翠】

この世界の歴史を創ってきたのは、どういう人だと思う?


Face_kenichi

【謙一】

どういうって……具体的には、教科書に載ってるような偉人でしょう


Kenichi

勿論その時代その時代に生きていた人々が忘れられてはならないが、彼らの中で特に光を放ち、時代を切り開いていった人はほぼ自然と有名人になってしまう。


Face_midori

【翠】

まぁそうだけど、そうじゃないのよ~


Face_kenichi

【謙一】

いまいちピンと来てないんすけど


Face_midori

【翠】

その人たちに、共通してるところ、よ☆


Kenichi

……これまた軽いノリのスマイルで壮大なことを訊いてくる。


Kenichi

共通してる、ものか。


Kenichi

……………………。


Face_kenichi

【謙一】

単純な答えですみませんが、能力でしょう


Face_midori

【翠】

ホントにフツーな答えね~……残念だわ~、すっごく残念だわ~


Face_kenichi

【謙一】

んなこと云われても。結局のところ、そういう結果を作り出せるから、偉人になるんでしょう


Face_midori

【翠】

まぁ、間違いではないと思うわ~。私も、それほどに強くあってほしいから、あなたたちを特変と呼んでる


Face_kenichi

【謙一】

はい……?


Face_midori

【翠】

謙一くん、あなたたちは――


flashback_return


Midori

――“級”に“態”でありなさい。


Face_midori

【翠】

はーい記念すべき最初の「特変破り」、結果は~――


tokuhen_jacket_arc
Face_midori

【翠】

特変の、圧勝~☆!!


Face_kenichi

【謙一】

……………………



Kenichi

……絶望的なほどに。


Kenichi

“変態”が、集まったクラス。


Kenichi

それが、俺達。


Kenichi

特変だ――


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